初心者でもできる!ハーブの育て方&おすすめハーブ5種【ハーブ料理家監修】

2021/04/07

手料理のバリエーションが広がるハーブは、家庭菜園でも人気の植物です。でも「ハーブを育てるのはちょっとむずかしそう……」、「広いお庭がないと育てられないのでは……」と思っている方も多いのではないでしょうか?そこで初心者の方でも比較的簡単に育てられるおすすめのハーブや、育て方のポイントについて、プロのハーブ料理家・白山美奈子さんにお伺いしました。

ハーブを家庭で育てるには?必要なもの・コツを解説

ハーブは、雑草のような強さを持っている植物です。水やりを忘れなければ、お花を育てるように誰でも簡単に育てることができます。はじめにハーブを育てるポイントをみていきましょう。

【ハーブの育て方①】ハーブに適した生育環境は?

ハーブを育てるには、陽当たりがよく、風通しのよいところが適しています。できればベランダでの栽培をおすすめしますが、ベランダのないマンションやアパートでは、窓辺で栽培しても問題ありません。

ただし乾燥しすぎたり、根腐れしかねないほど湿度が高かったりする場所はあまり適していません。たとえばお庭で育てるなら、外の土の上に鉢を置いてみてください。土の湿度が適度に鉢の乾燥を防いでくれます。またミントなど、根が強いハーブは雑草のようにあっという間に繁殖してしまうこともあるので、地植えではなく、鉢植えで育てるとよいでしょう。

【ハーブの育て方②】ハーブの栽培に必要なもの

ハーブを育てるときは、基本的にお花を育てるときと同じ道具で構いません。

・苗
・鉢(苗よりも一回り大きいもの)
・石
・手袋
・ネット(排水ネットでも可)
 鉢の底から土が出ないようにフィルターとして使用します。
・土(赤玉7:腐葉土3)
 土は、赤玉と腐葉土の使用が理想です。100円ショップで売られているハーブの土や、花と野菜の土、あるいは家庭菜園の土などでもOK。
・シャベル
・ネームプレート
 ハーブの名前を書いて鉢にそえます。
・ブルーシートや新聞
 マンションやアパートの場合は、周辺が汚れないようにブルーシートや新聞などを敷いて作業をおこないましょう。

【ハーブの育て方③】質のよい苗の選び方

ハーブを育てるには、特に苗選びが重要です。苗はホームセンターや花屋などで販売されていますが、おすすめは道の駅。農家から直に仕入れたハーブは、強くて枯れにくいメリットがあるので、もしも道の駅などに行く機会がありましたら、ぜひハーブの苗を探してみてください。

また苗を選ぶ際には、以下の5つのポイントに注目してみましょう。良質なハーブの苗を選ぶことで、より長持ちし、風味のよいハーブを楽しむことができます。

ハーブの苗を選ぶ際の注目ポイント
①病害虫が付いていないか
②根元がぐらつかず、無駄に伸びていないか
③ポットの裏を見たとき、根が腐っていないか
ハーブの苗はポットに入っているのが一般的ですが、そのポットの下の穴の部分を見ると根が見えます。その根を見てねばねばしている根(腐っているもの)や、苔が生えたりして明らかに変色しているものは、購入をやめたほうがよいでしょう。
④土に近い葉に虫食いや枯れていることがないか
⑤葉の色が薄緑色に変色していないか
もしも透けるような薄緑色の場合、太陽光不足のため育ちにくい可能性があるので注意しましょう。

【ハーブの育て方④】鉢に植え替える

ハーブの苗を買ってきたら、鉢に植え替えます。初心者の方は、小さな鉢から始めるとよいでしょう。寄せ植えは避け、一種類のハーブをひとつの鉢で育てるのがポイントです。またプラスティック製の鉢は熱がこもりやすいので、温湿度が調節できる陶器の植木鉢を使うことをおすすめします。

ハーブの植え替え方
①鉢に石か陶器の欠片を入れ、土を1/3ほど入れて苗を中央に入れる。
②ポットからハーブを取り出し、根のまわりの土を軽くほぐして鉢に入れる。このとき、環境を変えないように軽くほぐすのがポイント。
③ハーブの苗と鉢の隙間に土を入れる。
④根元の土を軽く押しならし、たっぷりと水を与える。

【ハーブの育て方⑤】栽培で注意すべきポイント

苗を鉢に移したらあとは日々のケアをしながら育てていきます。ここでは、栽培する際に注意すべきポイントをご紹介します。

●陽の当たる風通しのよい場所に!
植え付け後2~3日は、土と根を落ち着かせるため明るい日陰に置きます。その後は、陽の当たる風通しのよいところで育てましょう。

●水やりは2〜3日に1回
水は2〜3日に1回程度が適しています。一度に鉢の下から水が流れ出るほどあげて構いません。土を触って手につかないくらいが、水やりの目安。頻繁にあげすぎると根腐れしてしまうので注意してください。ただし夏場は乾燥しやすいため、朝と夕方の涼しい時間に毎日水をあげましょう。夏以外の季節は、2〜3日に1度の水やりで大丈夫です。

●ほこりははたく!
室内でほこりが積もったら、やさしくはたいてあげましょう。ほこりは変色したり、育ちが悪くなる原因になります。

●適度な剪定も大切
ハーブが伸びすぎたら、二枚葉の上部または節の上で切ってください。柔らかい葉系は、花が咲いたら摘み取りましょう。

●もしもカビが生えてしまったら……
カビを防ぐため、風通しがよくなるようにレンガやブロックを鉢の下に下駄のように置いてください。カビが生えてしまったときは、その部分を取って捨てましょう。

●植え替えのタイミング
植え替えのタイミングは1~2年が目安。鉢から根が出ていたり、下葉が枯れたりしていたらひとまわり大きな鉢に植え替えましょう。

●子どもやペットが口にしないように
ハーブは刺激が強いものもあるため、小さなお子さまやペットがいる場合は、置き場所に注意しましょう。まちがって食べてしまったり、落下したりしない場所に置いてください。

【ハーブの育て方⑥】葉に元気がなくなったときの対処法

ハーブの葉に元気がなくなっていたり、土が乾燥しすぎたりするときは、鉢の底から水を吸わせる「腰水」をおこないます。鉢よりも大きいバケツに鉢の高さの1/2まで水を入れ、鉢を浸します。そのまま半日か1日程度置き、土の表面が湿ってくればOKです。

苗が少し回復したら腰水から鉢を取り出し、鉢を日陰に移動して毎日水をあげます。せっかく元気になった葉や根も直射日光に当たることでまたダメージを受けてしおれてしまうといけないので、かならず日陰に移動してください。

葉も茎も元気になったら、陽の当たる風通しのよい場所に戻し、水やりは夏場は毎日、夏以外の季節は2〜3日に1回おこないましょう(【ハーブの育て方⑤】のとおり)。

【ハーブの育て方⑦】収穫のタイミング

ミントなら、葉っぱが5層程度になったときが収穫のタイミングです。茎に節が2〜3しかない場合は、まだ成長中なのでもう少し我慢。またローズマリーやローリエは、30cmほどまで大きくなったら料理などに使って構いません。

ハーブを料理に使う際は、一番おいしい新芽の部分を摘むようにしましょう。新芽は香りがよく、えぐみが少ないのが特徴です。

簡単に家庭栽培できる!おすすめハーブ5種

1,000種類以上もあるといわれるハーブですが、家庭で育てやすいハーブはそれほど多くはありません。ここからは、数あるなかでも料理に使いやすく、初心者でも育てやすいハーブをご紹介しましょう。

【おうちで育てるおすすめハーブ①】バジル

バジルの効果〔健胃/強壮/鎮静〕
弱っている胃を整える力があるバジル。あらゆる料理で活躍するバジルは、冬に枯れてしまう一年草です。バジルを料理で使うときは、包丁で切ると変色してしまうので手でちぎって使います。

【おうちで育てるおすすめハーブ②】イタリアンパセリ

イタリアンパセリの効果〔催乳/抗アレルギー〕
2年目の花が咲いたら枯れてしまう二年草のパセリ。アレルギー症状を抑える効能があり、花粉症の方はシーズンの3カ月程度前から摂取すると、身体の治癒力が高められて免疫がつくられるといわれています。

【おうちで育てるおすすめハーブ③】ローズマリー

ローズマリーの効果〔代謝促進/抗菌/疲労回復/鎮痛/収れん〕
アロマオイルとしても人気のローズマリーは、上手に育てることができれば、何年も成長し続ける多年草です。ただし、一度植えたら場所を変えないのが鉄則。生育場所を移してしまうと、プロの手でも枯れてしまうこともあるので注意してください。デリケートな反面、寒さには強いので外で育てても問題ありません。秋に剪定をして風通しをよくしておくと、より元気に冬を越すことができます。

ローズマリーには、代謝を促進し、疲労回復などの効果があるといわれています。また脳を活性化させ、目が覚めるような効能などもあるので、就寝前の摂取は避けたほうがよいでしょう。特に高血圧やテンカンなどの持病のある方には、血行をうながす作用があるためおすすめしません。

【おうちで育てるおすすめハーブ④】タイム

タイムの効果〔抗菌/消化機能促進/消炎/抗アレルギー/抗うつ〕
スパイシーな味わいが特徴のタイム。柔らかな若い茎は、そのまま食べることもできます。タイムは、抗菌作用があるハーブなので、うがい薬として利用すると風邪予防の効果も期待できます。出かける前にタイムをお湯に浸けておき、帰宅時にうがいをしてください。また、煮出した水は、お部屋のスチーム用に利用してもよいですね。

ただし強めのハーブなので、妊娠している方や高血圧の方などには長期の服用はおすすめしません。使い方を選んで活用してください。

【おうちで育てるおすすめハーブ⑤】ローリエ

ローリエの効果〔健胃/消化促進/防腐作用/食欲増進〕
胃を整えるだけでなく、肝臓にもよいので特にお酒を飲む方におすすめです。健康面での効果のほか、たとえば米びつにローリエの葉を何枚か入れると、虫除けなどの効果もあります。ハーブの香りがお米に移るのが嫌だという方は、近くに置いておくだけでも効果的です。

今回は5種類のハーブを紹介しましたが、どれも3月〜梅雨入り前の時期に植えるのが最適です。いずれもお花も食べられるので、エディブルフラワー(食べられる花)としても育ててみてください。また効果・効能については個人差があるため、いろいろ試してみて自分に合ったものを見つけてみましょう。

ハーブ料理家 白山美奈子さん
ハーブにより体調を改善できた経験から、メディカルハーブセラピスト、ハーブコーディネーターの資格を取得。さまざまなメディアやイベントを通して、衣・食・住にハーブをコーディネイトさせたライフスタイルを提案。ハーブの魅力を発信している。「トータルハーブコーディネートHERBA」主宰。

ハーブを育てておうち時間を充実させましょう!


ハーブは、誰でも簡単に育てられる植物です。家庭料理に利用すれば、いつものメニューがワンランクアップして、オシャレで満足度も上がるはず。お子さんと一緒にハーブを育てて料理してみるのも楽しいですね。

⇨ハーブを使った簡単レシピはこちら

おうち時間が増えている今、ハーブ栽培など、家庭菜園をはじめる方が増えています。育てるだけでなく、収穫後も楽しめるのが家庭菜園の魅力です。3〜4月が栽培をはじめるにはよい時期なので、この春、はじめてみませんか?

⇨初心者でもベランダで簡単にはじめられる家庭菜園のすすめはこちら

Top