今こそ家計の見直しを!ファイナンシャルプランナーに聞いた家計管理のコツと10の節約術

2021/02/24

少しでも節約したい日々の出費。コツコツ貯金を続けるためには家計管理が重要ですが、どうしても長続きしないという方も多いでしょう。面倒な家計管理は、“固定費”と“変動費”に仕分けることで、見直しやすくなります。

長引くステイホームで増えてしまった光熱費は固定費?それとも変動費?隔月請求の水道代はどうやって管理する?

わからないことだらけの家計管理は、その道に精通したプロに聞くのが一番。ファイナンシャルプランナーの畠中雅子さんに、家計の見直し方から節約方法までアドバイスをいただきました。

節約は家計管理からはじめましょう

月の出費を減らし、少しでも貯金を増やすためには、きちんと予算立てをした家計管理をすることが大切です。家計管理は、予算立てすることからはじめます。

■家計の節約術①月の予算立てをする!

予算立てをおこなううえで、節約の重要なキーワードとなるのが「固定費」と「変動費」。項目ごとに家計を分類するとよいことは、なんとなくご存知の方も多いかと思いますが、それぞれどのような項目が入るのか、迷う方も多いのではないでしょうか。固定費と変動費にはどのような項目が入るのか、見ていきましょう。

●固定費とは

固定費とは、毎月金額が固定された出費のこと。長い期間をかけて節約効果を図る固定費の例には、下記のようなものがあります。

・住居費
・車のローン
・教育費(毎月の塾やお稽古代)
・家族のおこづかい
・各種サブスク
・定額契約のWi-fi
など

たとえば、毎月決まった美容院で同じ金額を支払うなど、金額が固定された出費があればこちらも固定費になります。

●変動費とは

変動費は、月によって金額が変動する出費。以下が代表的な項目になります。

・食費
・電気代
・水道代
・ガス代
・通信費(携帯料金)
など

電気代やガス代など、毎月決まって請求がある光熱費は固定費じゃないの?と思う方も多いかもしれません。しかし、季節などにもよって月々の使用量や金額が変わる光熱費は、変動費として管理することで節約することができるようになります。したがってここでは、固定費はあくまで金額が変わらない出費として管理する項目としてみていきましょう。

なお、家計管理をする際に、起点を給料日にする場合もあれば、月頭からはじめるご家庭など、それぞれ異なります。とくに決まりはないので、やりやすい方法を選んで管理しましょう。

「固定費」見直しのコツ&節約方法

では、具体的な見直すポイントと節約方法について解説していきましょう。金額の変動がないので、家計のなかでも管理がしやすいのが固定費です。住宅ローンや教育費、おこづかいなどそれぞれの適正割合と節約方法を見直します。

■家計の節約術②【住居費】家賃は適正割合内に収める!

固定費でもっとも多くを占めるのは住居費です。賃貸の場合は、家賃を手取り月収の25〜27%程度に収めておくと他の出費とのバランスが取りやすくなります。

住宅ローンを組んでいる場合は、最大でも手取り月収の30%程度を基準に。長期返済にはリスクが伴うので、ローンの返済期間を短縮させるために月々の支払いが多くなる分には仕方がありません。しかし最長35年で住宅ローンを組み、月の返済額を少なくする方法もありますが、家計にはやさしい反面、それは一歩間違えると危険な橋。返済をそれ以上延ばすことはできないからです。

たとえば最初は30年で住宅ローンを組んでも支払いが厳しくなってしまったときは、自分の意思で35年に延ばすことができます。35年以内の見直しは「条件変更」と言いますが、35年を超える見直しは「救済措置」になってしまうため、貸し手側の金融機関側が救済措置を認めてくれた場合にのみ、適用されるので注意が必要です。

■家計の節約術③【おこづかい】月収の10%に抑える!

毎月決まった額のおこづかいも、固定費で管理しましょう。ひとり暮らし、夫婦、ファミリーなどすべてのライフスタイルにおいて、おこづかいの総額は手取り月収の10%程度が適正割合です。たとえば世帯月収が30万円の場合には、3万円のおこづかいを夫婦で分け合いましょう。高校生までのおこづかいは、「教育費」や「子ども費」に含めて構いません。

■家計の節約術④【自動車費】ローンではなく、貯蓄が貯まったら購入する!

車をローンで買うご家庭も少なくありませんが、家計費のバランスで見ると、住宅ローン以外のローンを利用するのは、あまりおすすめできません。住宅ローン以外のローンを利用すると、貯蓄にまわす割合が減ってしまうからです。自動車費として家計費に入れるのは、ガソリン代くらい。自動車税や車検の費用は、特別支出として管理しましょう。

もしもローンで車を購入する場合、自分の収入に見合わない高級車を手に入れられてしまうのもリスクにつながります。手持ちの貯蓄で買える車を購入し、その車に乗っているあいだに次の車の購入費用を貯めるのが理想です。

■家計の節約術⑤【教育費】子育て支援施策を最大限に活用する!

教育費はお子さんが成長するほど、費用がかさんでいく特徴があります。少し前までは、小学校よりも幼稚園のほうが教育費がかかっていましたが、「幼児教育・保育の無償化制度」の導入によって、幼稚園時代の教育費負担はかなり軽減されました。高校卒業後も「高等教育の修学支援新制度」によって、大学・短大・高等専門学校、専門学校等の授業料相当額が助成される仕組みになっています(所得制限あり)。こうした子育て支援策は条件や手続きが必要なので、節約という観点からも、各制度についてきちんと調べておくことも大切です。

「変動費」見直しのコツ&節約方法

次に、変動費を見直していきましょう。毎月あるいは隔月など、定期的な出費で、月によって金額が異なるものが変動費です。季節によって金額が大幅に変動する光熱費や、自治体によって2カ月ごとの請求になることが多い水道代の管理はむずかしいところ。この場合、1カ月単位で平準化させるのか、水道代の支払いがある月は少し予算を多く取るのかを決めておくと管理がしやすくなります。では、もう少し詳しくみていきましょう。

■家計の節約術⑥【水道代】流しっぱなしはNG!習慣を変える

水道代の節約には、お風呂の残り湯を使用したり、水を流しっぱなしにしたりしないという基本的なことに気をつけることがポイントです。

たとえば節約のためにシャワーで済ませるご家庭も多いようですが、ファミリーの場合は家族全員がシャワーを流しっぱなしにすることで浪費している場合があります。お風呂は保温するのがもったいないので、湯船を張ったら冷めないうちに次々と一斉に入ってしまうのが得策です。

また歯を磨くときや顔を洗うときに水を流しっぱなしにしていませんか?こうした“流しっぱなしの習慣”を直すことも節約につながります。無意識にやってしまっていることが多いので、“節約の習慣”がつくまでは目に触れる場所に “節水!”や“水を止める!”などの貼り紙をしてもよいかもしれませんね。

■家計の節約術⑦【光熱費】部屋の機密性を高める!

夏と冬に使用量が増える電気代は、季節によって大きく変動します。特に最近は、家にいる時間が増えていることから光熱費は気になりますよね。家計管理では、電気の利用が少ない月にピーク月の分を蓄えておくなどして調整する方法があります。

光熱費の節約には、部屋の機密性を高めることが大切です。カーテンを二重がけすると熱効率が上がるので、季節によって付け替えましょう。冬場は外の冷気を遮断するように、厚手のカーテンと標準的なカーテンの二重がけで暖房代はかなり節約できます。

夏も外からの温かい空気が入らないように、標準的なカーテンとレースのような薄手のカーテンの二重がけで冷房代の節約を。夏は日差しを遮るために、窓の外にすだれやにツル性の植物をはわせた「緑のカーテン」などを利用するのも電気代節約に効果的です。

ブラインドのみで過ごしているご家庭は、カーテン代わりのものを設置して工夫しましょう。たとえばブラインドともうひとつ二重にカーテンを設置するイメージで、突っ張り棒などを活用して布を張るだけでも断熱効果は高まります。また広い部屋の場合はストーブやエアコンを使うときに、エリアを区切るようにカーテンや背の高い衝立などを置いて、空気が逃げないように仕切りをつくるとよいでしょう。暖めるエリアを狭くしておけば、換気をしてもまたすぐに室温を戻すことができます。

そのほかにもよく見られるのが、冬に暖房で室温を上げて薄着で過ごしていること。部屋の設定温度を1度下げるだけでも光熱費の節約にもなるので、室内でもセーターやスウェットなどの上着を一枚着て室温を必要以上に上げないことをおすすめします。

⇨省エネ&節電につながる節約術はこちらへ!

インフラの料金は地域差がある!?

余談ですが、水道代や電気代などライフラインの料金には地域差があることをご存知でしたか?特に水道代は地域によって、その差が8倍になることも。料金差が生まれる背景には、「地理的要因」、「歴史的要因」、人口数の「社会的要因」などが影響しています。

最近は都市部から地方への移住がブームになっていますが、田舎に引っ越せばすべての生活費が下がるわけではありません。価格競争が少ないので都市部に比べて生活用品は高く、人口数が影響する光熱費の高さにも驚く方が少なくないようです。

地域によって異なるインフラの基本料金は、光熱費の節約に大きく関わってきます。この地域差は意外な盲点かもしれません。もしも引っ越しの予定がある方は、家計管理をするうえでこうした地域の特徴を事前に知っておくとよいでしょう。

■家計の節約術⑧【通信費】定期的にプランを見直す!

通信費は、手取り月収の6~7%が適正割合になります。手取り月収が20万円であれば、ひと月12,000円から14,000円程度。手取り月収が30万円であれば、ひと月18,000円から21,000円程度が適正額になります。

通信費のなかには携帯料金のほか、プロバイダ代やwi-fiの定額利用料なども含みますので、ご夫婦、あるいは家族全員の通信費を6~7%に収めるのは大変だと思われるかもしれません。特に携帯料金などは、一度契約するとそのままというご家庭も多いですが、通信費を抑えるには2年ごとにプランを確認したり、安いプランを見つけたときには積極的に乗り換えていくことがポイントになります。

■家計の節約術⑨家計管理は5週に分ける!

家計管理の方法のひとつに、週間予算を5週に分ける方法があります。これは、管理期間の単位を短くすることで、節約のモチベーションを保つためのテクニックです。

たとえば食費を月3万円に設定します。20日で3万円を超えてしまった場合、そこからは赤字の記帳になってしまいますが、週間単位の管理であれば翌週にリセットすることができるので、続けやすくなります。

3万円のうち、仮に5,000円をお米や家でのビール代などに使うとすると、残りは25,000円。これを5で割ると一週間が5,000円となります。1週目と5週目は黒字になりやすいので、やりくりがしやすくなる、というわけです。

5週に分けて予算管理をするのは、変動費のなかでも食費のように、ほぼ毎日、支出が発生する項目が向いています。予算内に支出額を抑えるためには、はじめに収入に見合ったひと月の食費予算をきちんと立てることが重要です。それを「節約の目標額」として、さらに5週で均等に分けた、週ごとの予算を算出します。

週ごとに実績を集計してみると、予算に対して赤字や黒字が出てきます。もしもある週が赤字になった場合、翌週は少し節約して調整するなど、最終的にひと月の集計結果が目標の予算内に収まっていればOKです。

<例>手取り額が400,000円の場合


■家計の節約術⑩家計管理と節約はセットでおこなう!

長期的な節約が続かない方の特徴として、家計の予算立てなどをしても、日々の節約や管理がきちんとできていない場合が多いことが挙げられます。全体像が見えていないと1〜2カ月で節約に飽きてしまい、いつの間にかやめてしまうことも。

最後にアドバイスしたいのは、家計管理と節約はセットでおこなうことです。当たり前のことのように聞こえますが、家計管理と節約は、セットでおこなうことではじめて効果を発揮します。予算立てすることで満足せず、きちんと管理をしながら節約を実践することを意識していきましょう。

今回、ご紹介した7つの節約術を参考に、ぜひ家計を見直してみてください!

ファイナンシャルプランナー 畠中雅子さん
新聞・雑誌・ウェブなどに約20本のレギュラー執筆を持つほか、セミナー講師、講演、相談業務などをおこなう。教育資金アドバイスをおこなう「子どもにかけるお金を考える会」、高齢者施設への住み替え資金アドバイスをおこなう「高齢期のお金を考える会」、ひきこもりのお子さんの親亡き後の生活を考える「「働けない子どものお金を考える会」を主宰。著書は「おひとりさまの大往生 お金としあわせを貯めるQ&A」(主婦の友社)ほか、70冊を超える。

【まとめ】家計の節約はやりすぎないことが大事!

昨今は将来の老後の不安から節約を続け、貯金をたくさん増やしているご家庭も増えています。しかし大事なのは、やりすぎないこと。自分の実力以上に貯めようと思わず、若いときにしかできないことや、家族との時間は楽しむべきだと畠中さんは言います。

畠中さん 老後のためにお金を貯めることだけを考えている方は、年を取っても結局お金を使えないんです。お金だけ持っていれば良いというわけでもないので、やはり無理なく、続けられる節約をして、必要な管理をしたら、家族や自分のためにも適切にお金を使うことも必要なのではないでしょうか。

節約することが目的ではなく、節約は暮らしを豊かにする手段であるということ。まずは省エネ習慣を身につけるなど、無理なくできることを取り入れることが上手な節約の鍵になりそうですね。

また節約する努力も大切ですが、毎月かかる費用を見直すことも節約につながる大切なポイント。ヒナタオでんき&ガスでは、とにかく光熱費を抑えたいという方に向けたおトクなプランから、「新築お祝いプラン」「新生活応援プラン」など、ライフスタイルに合わせた各種サービスをご用意しています。この機会に、電気代やガス代を見直してみませんか?

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