ヘッドセラピストが教える!自宅で簡単にできるセルフマッサージ法
2021/04/09

テレワークが浸透したことによる運動不足や、新型コロナウイルスでなかなか思うように外出できないことがストレスとなり、慢性的な疲労や体調不良に悩む方が増えています。
こうした体の疲れやストレスは、“頭のコリ”を解消することで改善するかもしれません。今回は、ヘッドセラピストの山本幸恵さんに、自宅で簡単にできるヘッドマッサージの方法やその効果についてお伺いしました。
目次
ヘッドマッサージの効果
ヘッドセラピストの山本幸恵です。みなさん、長引く“コロナ疲れ”がなかなかとれず、頭にコリやむくみを感じることはありませんか?ヘッドマッサージには、こうした頭のコリやむくみを解消し、心と体を癒す効果があります。はじめに具体的にどのような効果があるのか、解説していきましょう。
【効果①】自律神経を整える
ひとつ目は、乱れた自律神経を整える効果です。この1年の間にコロナ禍の影響でメンタルの不調を訴える方が一気に増えました。テレワークで在宅勤務となり、外出を控えることで運動不足になっていることや、何日も人と会話をしていない状況など、さまざまなことが要因として考えられますが、その大多数の方が自律神経のバランスを崩していました。ヘッドマッサージはこの自律神経を整え、特にぐっすり眠れない、寝つきが悪い方など睡眠不足の方に効果があるといわれています。
【効果②】リラックス効果
頭のマッサージをすることで得られるふたつ目の効果として、“リラックス効果”があげられます。頭がこっている方は、血管がギュッと収縮してしまい、血液や脳脊髄液の循環が悪くなっている傾向にあり、病名こそつかなくてもつねに体調が悪いような感覚に陥ってしまいがちです。こうした不調を改善するためには、ヘッドマッサージで緊張をほぐし、脳を休ませてあげることが重要になります。
【効果③】眼精疲労の解消
ヘッドマッサージの3つ目の効果は、目の疲れに直接アプローチすることができること。みなさんも日頃、目が疲れると眉間やこめかみを押して改善を試みることがあると思いますが、これは視神経が頭部の筋肉と密接に関係しているためです。
【効果④】顔のリフトアップ
頭皮と顔の筋肉はつながっているため、頭の筋肉をしっかりととらえてほぐしていくマッサージをすれば、顔のリフトアップ効果が期待できます。
【効果⑤】頭皮環境の改善
そして最後にあげられるのが、頭皮環境の改善です。マッサージをしたら突然髪の毛がフサフサになるわけではありませんが、日常的にヘッドマッサージを取り入れて血流を良くすることで頭皮の状態は改善され、結果的に髪の毛も健康になると考えられています。
このように頭のコリをほぐすヘッドマッサージにはさまざまな効果があり、頭筋を正常な状態に保つことが不調を改善することにつながるのです。
自分の体の状態を知るセルフチェックの方法
では、「頭筋が正常」とはどんな状態なのでしょうか?頭筋は“ほどよい弾力”があることがよいとされていますが、実際にどのくらいが“ほどよい弾力”なのか、わからないという方は多いと思います。そこで簡単に頭筋の状態をチェックする方法をご紹介します。
「頭のコリ」のセルフチェックのしかた
出典:YouTubeチャンネル『山本幸恵の深頭筋研究室 – ユキエラボ –』
<やり方>
両耳をつないだ延長の頭頂部を、親指と人差し指を使ってぐっと寄せる。
▶︎頭皮が寄らない場合→頭にコリがある。
▶︎頭皮が寄るけれど痛みを感じる場合→頭にむくみがある。
抵抗なく寄せられて「気持ちいい」と感じるのが良い状態です。ただし頭の筋肉の厚みは人によって個人差があるので、硬く感じても実は正常な場合もあれば、柔らかくても脂肪の下の筋肉がこりかたまっている場合もあるので、ひとつの目安として「気持ちいい」と感じる感覚を確認してみてください。
「頭のむくみ」のセルフチェックのしかた
出典:YouTubeチャンネル『山本幸恵の深頭筋研究室 – ユキエラボ –』
<やり方>
親指の第一関節を髪の生え際に力を込めて押し当て、10秒たったら離す。
▶︎凹みが2〜3分経っても戻ってこない場合、むくみがある。
コリや痛みを感じやすい首や肩に対して、頭はコリを自覚しにくい場所です。だからこそ、セルフチェックが必要です。セルフチェックは一度やって終わりではなく、習慣にして毎日のコンディションのバロメーターにするとよいでしょう。
頭のコリの場所によって性格がわかる!?
頭のコリ方は人それぞれ。その人の考え方のクセが表れます。マッサージをしながら特にこっているところがないか、ということにも気をつけてみましょう。
前頭部のコリ
頭の前側には、感情や思考に関係する前頭葉があります。考え事が多い人や、悩み事がある人は、この前頭部がこりやすくなります。
側頭部のコリ
噛みしめることで力が入る側頭部は、ストレスを我慢している人や忍耐強い人がこりやすい傾向にあります。
後頭部のコリ
日常的にパソコンで仕事をしたり、スマホで疲れ目になっていたりすると、後頭部が緊張し、こりやすくなります。そのため後頭部から首の後ろのコリをマッサージすると、眼精疲労の改善と同時に緊張がほぐれ、肩こりの解消にもなります。
専門家がすすめるヘッドマッサージ3つの方法
それでは、簡単なヘッドマッサージの方法をご紹介していきましょう。仕事や、家事、育児の合間など、いつでも気が向いたときにおこなってみてください。
気をつけることは、痛みを我慢したり、肩がこったりするほどがんばってヘッドマッサージをしないこと。自分が心地よく感じるように、疲れない程度に取り入れてみましょう。
脳疲労を解消する!ヘッドマッサージの方法①
出典:YouTubeチャンネル『山本幸恵の深頭筋研究室 – ユキエラボ –』
<やり方>
①耳を囲むように両手5本の指を頭皮に当てる。
②そのまま頭頂部に向かって手を引き上げる。側頭部の地肌を持ち上げるようにするのがポイント。
③頭頂部で指が交差するまで、5秒程度かけて指をゆっくり移動させる。このとき、目尻が引き上がっている感覚があれば、筋肉にアプローチすることができている証拠。
④頭頂部の髪をつかんだ状態で、口の形を「お」の形で5秒間キープ。この①から④までを5回ほど繰り返す。気持ちいいと感じる程度に何度も繰り返してOK。
頭をマッサージするだけで体がポカポカしてきませんか?頭の血流が良くなると全身の血流にも良い影響を与えるため、きっと全身が温かくなってくるはずです!
眼精疲労を解消する!ヘッドマッサージの方法②
出典:YouTubeチャンネル『山本幸恵の深頭筋研究室 – ユキエラボ –』
<やり方>
①テーブルに肘をつき、手をグーにして人差し指と中指の第二関節をこめかみに当てる。このとき、頭の重さを手に乗せるようにする。
②こめかみに当てている手を5回ほどぐるぐるまわす。
③顔を手と逆の方向に少し向け、手を先ほどマッサージをした箇所から後頭部にずらして②と同様に5回ほどまわす。
④最後に、うなじのくぼみに人差し指と中指の第二関節を押し当て、目の奥にツーンと効いているような感覚を探りながら、同じように5回ぐるぐるとマッサージする。
⑤左右の手を変えて、反対側も同じようにマッサージする。
パソコンやスマホで日常的に酷使している目の疲れは、側頭部から後頭部にかけてのこのマッサージで解消しましょう。頭の重さをしっかりと手に乗せておこなうのがポイントです!
睡眠の質を改善する!ヘッドマッサージの方法③
出典:YouTubeチャンネル『山本幸恵の深頭筋研究室 – ユキエラボ –』
<やり方>
①500mlのペットボトルをひとつ用意する。なるべく頑丈でつぶれないもの、つるんと丸みのあるものがベスト。
②ペットボトルに45℃くらいのぬるま湯を入れ、蓋をしっかり閉める。(温度は気持ちがいいと思う温度でOK)
③平らな場所にペットボトルを置き、枕のようにして首の付け根を乗せる。
④両手は身体の横に置き、手のひらは上に向けて体全体をリラックスした状態に保ちながら4秒かけて息を吸い、6秒かけて息をはく。これを3回繰り返す。
⑤ペットボトルに頭を乗せたまま、左を向いて同じように深い呼吸を3回繰り返す。
⑥今度は右側を向いて、④と同じように深い呼吸をする。
頭がこっていると血流が滞り、自律神経が乱れがちになります。ペットボトルを使った後頭部のマッサージは自律神経を整えて睡眠の質を改善し、朝の目覚めもすっきりさせてくれます!
おすすめヘッドマッサージグッズは?
最後に、私が監修したおすすめのヘッドマッサージグッズをご紹介します。TWINBIRD(ツインバード工業株式会社)の「防水ヘッドケア機(TB-G001)」です。
このヘッドマッサージ機は、私が実際にヘッドマッサージを施術している指にセンサーを装着し、そのリズムと圧力、速度をデータ化して落とし込んだことで、頭の筋肉をしっかりとつかんでほぐしてくれます。デスクでのパソコン仕事の合間やリビングでのリラックスタイムはもちろん、防水機能もあるのでお風呂での使用も可能なので、いつでもどこでも使えるのが特徴です。
また、今回ご紹介した頭のセルフマッサージは、仕事の合間や家事、育児の隙間時間などに手軽におこなうことができます。軽くほどこしてあげるだけで楽になることもあるので、ぜひ試してみてください。
ヘッドスパ美容研究家、深頭筋ヘッドセラピスト。美容師として活躍したのち、ヘッドスパ専門サロンを運営。独自に開発した【深頭筋マッサージ®】【顔筋矯正マッサージ】は多くのメディアに注目され、これまでに施術をした人数は3万人を超える。株式会社ワイズブリス代表取締役社長
毎日のセルフヘッドマッサージで健康な体づくりをめざしましょう
ヘッドスパの第一人者である山本先生によるセルフマッサージは、どれも手軽に実践できそうなものばかり。少しずつでもおこなうことで、日々の不調が改善されるかもしれません。大切なのは、毎日、継続的におこなうこと。コロナ禍でもできるだけストレスをためこまないように、頭のコリを解消し、血流を改善して心身ともに健康な体づくりをめざしたいですね。
また『ひなたおたより』では、長引くステイホームの時間を楽しむ、さまざまなアイデアをご紹介しています。ヘッドマッサージなどで体調を整えながら、これらの記事も参考に家族で素敵なおうち時間を過ごしてください。
⇨おうち時間をもっと楽しく!ステイホームの過ごし方に悩んだらこちらへ
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