コロナ禍の疲れを癒やすアロマオイル6選。意外と知らない正しい使い方&選び方をセラピストが解説

2021/04/12

外出を控え、ソーシャルディスタンスを保ち、つねに感染予防に努める……ステイホームやマスクの着用、手洗いなどはほぼ日常になりつつありますが、一方で長引くコロナ禍にストレスを感じて体調を崩してしまう“コロナ疲れ”に悩む人がいます。

こうした日々の疲れを癒すために、心地よいアロマオイルの香りで、心も頭もすっきりリフレッシュしてみませんか。今回は漢方とアロマセラピーの技術で多くの方の不調を改善に導く中医アロマセラピストの有藤文香先生に、アロマオイルの正しい使い方や選び方を教えてもらいました。

手軽に生活のなかに取り入れられるアロマセラピー

病気ではなくても、なんとなく不調が続いているという方、たくさんいらっしゃるのではないでしょうか。不調が当たり前になってしまうと症状に鈍感になり、健康な状態がわからなくなってしまいます。できることならセルフケアで毎日すっきりとリセットしたいですよね。

アロマセラピーは、薬を飲んだり通院したりするほどではない不調へのアプローチに、とても適しています。たとえば、アロマセラピーで使用されるエッセンシャルオイルは、日本では薬とは認められていませんが、それぞれが持つ効能は時に薬に匹敵するともいわれています。こうした効果が期待できるうえに、香りを嗅いだり、体に塗布したり、入浴時などに使用したり、日常の生活のなかに手軽に取り入れられるのがアロマセラピーの大きな魅力です。

アロマオイルの選び方のポイントは?

アロマセラピーで使用されるオイルは、種類が豊富で値段も幅が広いため、どんなものを買ったらいいか、迷う方もいらっしゃると思います。

大事なのは、香りだからと言って簡単に選んではいけないということ。アロマオイルは大脳に直接働きかけ、皮膚からも浸透することもあるため、体に与える影響も少なくありません。口にするものと同じくらい、こだわって選ぶべきものだといえます。そこでまずはアロマオイルを選ぶポイントをご紹介しましょう。

ポイント①オーガニックで高品質なものを選ぶ!

おすすめしたいのは、100%天然素材でつくられたオーガニックのエッセンシャルオイルです。アロマオイルは、蒸留した上積み部分の油を採取してボトルに詰められています。仮に農薬を使っている場合、実はそれも上積みにたまってしまい、オイルを採取する際に濃縮された農薬も一緒にボトルに詰められてしまうので、できればオーガニックで高品質のものを選ぶとよいでしょう。

ポイント②新鮮なオイルを選ぶ!

アロマオイルを選ぶときに、使用期限は確認していますか?実はアロマオイルの多くは蒸留した瞬間から劣化が始まります。たとえば食用油の場合、酸化したものを摂取するとお腹をこわしてしまうことがありますよね。エッセンシャルオイルも同じように、古くて酸化したものを体内に取り入れることは決して体によくありません。皮膚トラブルの原因になることもあるので、なるべく、蒸留した年月日や使用期限が記載されたオイルを選ぶようにしてください。

症状別に効くおすすめアロマオイル6選

アロマオイルには、たくさんの種類がありますが、どのオイルを選べばよいのか悩みますよね。そこでこれだけは持っておいてほしい!という6つのエッセンシャルオイルをご紹介します。

【おすすめアロマオイル①】ベルガモット

香りの特徴
フレッシュななかに少し甘みのあるフローラルな香り

効能
▶︎鎮静・抗うつ・抗菌・消化促進
自律神経のバランスを整えるのにおすすめのオイルです。さらに、抗菌作用があるので風邪やインフルエンザが流行る時期はお部屋の中に香らせておくのもおすすめです。肌につける場合は、つけたところに12時間程度紫外線が当たるのを避けたほうがよいでしょう。光毒性を持っているので、光に当たると皮膚にトラブルを起こす場合があります。

使用量の目安
ディフューザーで使用する場合は、一度に4〜6滴程度までが適量。

肌への塗布
ホホバオイルなどのキャリアオイル10mlに対して、4滴程度入れて希釈して塗布する。

【おすすめアロマオイル②】ラベンダー

香りの特徴
ふんわりとしたフローラルな香り

効果
▶︎鎮痛・鎮静・抗菌・抗炎症
鎮痛、鎮静効果が高いアロマオイルなので、肩こりや頭痛などにもよく効き、不眠の症状にも効果を発揮します。さらに、抗菌・抗炎症作用があるので、皮膚トラブルに直接塗布するのもおすすめです。ニキビや水虫、やけど、虫さされなどにも効果的です。一本持っておきたい万能なオイルです。

使用量の目安
不眠に効果的なラベンダーですが、使用量を誤ると逆に覚醒してしまうこともあるので注意が必要です。もしも寝室で使用する場合は1〜2滴程度をティッシュに含ませて枕元に置くのが適量です。寝る前にディフューザーを使用する場合は、2滴程度にとどめましょう。日中は5〜7滴程度使用しても問題ありません。

肌への塗布
希釈せず塗布可能

【おすすめアロマオイル③】フランキンセンス

香りの特徴
ウッド系の甘みのある香り。人によって香りの感覚が異なり、フローラル系の香りに感じる場合もあります。

効果
▶︎血流改善・鎮痛・眼精疲労・潤いを与える
キリストが誕生したときに東方の賢者から黄金とともに授かったという逸話を持つフランキンセンスは、絶対に持っていてほしいイチオシの一本。血流を改善してくれるので、肩こりや冷え性によく効き、免疫力を高めたり、緊張を落ち着かせたりする効果もあります。また、皮膚の新陳代謝を上げて潤いを与えるので、くすみが気になる方は手持ちの化粧水100mlに対して5滴程度を混ぜて毎日使うと、シミやシワにも効果的です。

使用量の目安
ディフューザーで5滴程度が目安

肌への塗布
ホホバオイルなどのキャリアオイル10mlに対して5〜7滴入れて希釈して塗布する。

【おすすめアロマオイル④】ティートゥリー

香りの特徴
フレッシュでウッディな香り

効果
▶︎抗菌・抗ウイルス・花粉症・体を温める
抗菌やウイルス対策にもっともおすすめのアロマオイルです。春は花粉症対策としても期待できます。水20mlに対して10滴ほど加えたものをマスクにスプレーして使う方法もおすすめです。体を温める作用があるので、冷え性の方や風邪のひき始めにもよいでしょう。ニキビ、アトピーなど皮膚の感染症にも効果的です。

使用量の目安
ディフューザーで3〜5滴程度が目安

肌への塗布
希釈せず塗布可能

【おすすめアロマオイル⑤】ゼラニウム

香りの特徴
しっとりとして華やかなフローラル系の香り

効果
▶︎月経不順、月経痛、更年期、月経前の肌荒れ、乾燥
女性ホルモンのバランスを整えるので、女性の不調に効果が期待できます。皮脂バランスを整えて潤いを与えるので、乾燥対策にも。リラックス効果の高い香りは、その昔バラの香りを演出するために使われていたこともあります。

使用量の目安
香りが強めなので、ディフューザーで3滴程度を目安に

肌への塗布
ホホバオイルなどのキャリアオイル10mlに対して3滴程度入れて希釈して塗布する。

【おすすめアロマオイル⑥】カモミールローマ(ローマンカモミール)

香りの特徴
フルーティで甘い香り

効果
▶︎眼精疲労・鎮痛・消化促進・月経不調
眼精疲労には、このカモミールローマがおすすめです。また、リラックス効果が高く、月経不順や月経痛、月経前の不調(PMS)にも効果的です。

使用量の目安
ディフューザーに1〜3滴が目安

肌への塗布
ホホバオイルなどのキャリアオイル10mlに対して2滴程度入れて希釈して塗布する。

アロマセラピーをこれからはじめられる方は、まずはこの6つのオイルからはじめてみましょう。特に最近は在宅ワークの影響で、頭痛や肩こりを訴える方が増えていますが、これらは、血流の悪さが原因になっている場合が多いので、血流をうながし鎮痛作用のあるエッセンシャルオイルを選ぶとよいでしょう。香りの強さや効き目はオイルによって異なり、個人差もあるので、使用量を守って使うようにしてください。

時間帯別!朝・夜にぴったりのアロマオイル

1日のなかでオイルの性質によってそれぞれ適した時間帯があります。使いたい時間に合ったアロマオイルを選ぶことでより快適な1日を過ごすことができるので、こちらもぜひ参考にしてみてください。

朝のアロマオイル

▶︎ローズマリー、レモン、ペパーミント、ティートゥリーなど
目覚めをうながすようにスーッと鼻に抜けるような、体を活性化させてくれる香りのオイルがおすすめです。

夜のアロマオイル

▶︎ラベンダー、フランキンセンス、ゼラニウム、ベルガモットなど
夜は鎮静作用のあるアロマオイルがよいでしょう。朝向きの柑橘系の香りのなかで、ベルガモットに関しては夜にも鎮静効果を発揮します。覚醒して眠られなかったり、不眠の症状などがあったりする方は、朝系のオイルを夜に使わないほうが賢明です。

アロマオイルの楽しみ方

代表的なアロマオイルの楽しみ方を3つご紹介します。

①ディフューザーでたく

専用の機器を使ってアロマオイルを楽しめるディフューザーは、お部屋全体を香らせたいときなどにおすすめです。水にオイルを数滴たらし、水蒸気で拡散させます。

②マッサージオイルとして

頭や足のマッサージをするときに、アロマオイルを使ってみてください。血流をよくするツボをおさえて、全身の血行をよくしましょう。ただし、希釈して使用するものもありますので用法はかならずチェックしてください。

特に最近はテレワークで自宅にこもりがちになり頭がこっている方が多いので、側頭部や後頭部へのマッサージが効果的。首のリンパからデコルテにアロマオイルを塗布し、老廃物を流してからマッサージをしてください。目の疲れがとれて、頭もすっきりして、気持ちも前向きになりますよ。

③お風呂やシャンプーで使う

頭に直接オイルを垂らしてシャンプーをしてもOK。頭ではなく、シャンプーに垂らしてよく泡立てて使いましょう。頭皮クレンジングのようなイメージで、汚れが落ちやすくなる効果もあります。また、湯船に数滴入れるのもおすすめです。

④ひとつではなく、ブレンドして楽しむ!

アロマオイルは単体の香りでも楽しめますが、ブレンドする楽しみもあります。複数のオイルを混ぜることで効能の相乗効果も期待できるので、アロマオイルの使用に慣れてきたら、ぜひご自身でブレンドしてお楽しみください。

ただし4種類以上になると香りがまとまりにくくなってしまうので、ブレンドするときは2〜3種類に絞りましょう。

効果が変わる?アロマオイルの正しい使用方法

アロマオイルの正しい管理方法や使用方法は、意外と知られていません。使用方法によって、効果も大きく変わります。最後に、アロマオイルを正しく使用するポイントをご紹介します。

アロマオイルの保管のしかた

特に冷蔵庫などに入れておく必要はありません。ただし、室内でも高温多湿で光が強い場所は劣化が進んでしまうため、陽の当たらない場所で保管しましょう。

アロマオイルの使用期限はある?

封を切った後は、柑橘系のオイルであれば半年以内、それ以外のものは1年以内に使い切ることを目安にしてください。何年も昔に買ったようなものは、酸化が進んでいるので避けたほうがよいでしょう。胃で消化できる食用油に対して、精油の分子は食用油よりもっと小さいため、皮膚や鼻から取り込むとそのまま身体に吸収してしまう恐れがあります。人体に影響する可能性もあるので、使用期限を確認しましょう。

肌に使うなら不調の患部に直接塗布

肩こりが気になるなら、鎮痛作用のあるアロマオイルを希釈して肩に塗布してください。頭痛があるなら、シャンプーに混ぜるのもおすすめです。ただし、直接塗布できないアロマオイルもありますので、使用する際はかならず塗布できるか確認してください。

アロマオイルをどこに塗布するべき?

首元からデコルテ(首筋から肩周り、胸周辺)にアロマオイルを塗布すると、香りを感じやすいのでおすすめです。使用量に上限はありませんが、一度に大量の精油が体に入ってくると負担がかかるので、一日8滴程度までにしておきましょう。

必要なアロマグッズは?

アロマオイルを楽しむことに、特別なグッズは必要ありません。ティッシュに含ませたり、お湯を注いだマグカップにほんの少したらしたりするだけで十分楽しめるので、何かを買い足すよりも、今の生活のなかに自然に取り入れていただくのが一番です。家にあるものを上手に活用しながら、手軽にアロマセラピーを楽しんでみてください。

有藤文香さん
薬剤師・国際中医師・中医アロマセラピスト。製薬会社のMRとして勤めていたなかで予防医学の重要性を再認識し、イギリスに留学。東洋医学を取り入れたアロマセラピーを学ぶ。漢方とアロマセラピーの融合を体系化し、中医アロマセラピーの普及に努める。著書に『はじめての中医アロマセラピー』(池田書店)などがある。「中医アロマサロン&スクールXiang」代表

アロマオイルで毎日のセルフケアをアップデートしましょう

ディフューザーでたいたり、マッサージに使用する方法はよく知られていますが、お風呂に入れたりシャンプーに混ぜたり、アロマオイルにはいろいろな使い方があるのですね。特別な機器がなくても楽しめるアロマセラピーは、ストレスの多いコロナ禍の生活でも、気軽にはじめることができます。体も心も今ひとつ元気がでないという方は、ぜひアロマオイルを日常に取り入れてみてはいかがでしょうか?

アロマセラピー以外にも、不調を改善し、リフレッシュする方法として、ヘッドマッサージがあります。有藤さんに今回ご紹介いただいたアロマオイルの楽しみ方にも、マッサージオイルとして活用する方法がありましたね。自宅で簡単にできるセルフヘッドマッサージの方法をご紹介したこちらの記事もあわせてご覧いただき、アロマセラピーをもっと楽しんでみてください。

⇨ヘッドセラピストが自宅できる簡単セルフマッサージを解説!日頃の疲れを癒したい方はこちら

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