日本の自給率は11.8%。エネルギーの自給自足について考えよう【親子で学ぶエネルギーの未来】

2021/03/19

私たちの暮らしに、欠かすことができないエネルギー。日本は、そのほとんどを海外に頼っていることをご存知でしょうか。2018年の日本のエネルギーの自給率はわずか11.8%。つまり9割近いエネルギーを輸入でまかなっているのです。

エネルギーの自給率が低いと、どのような問題があるのでしょうか。今回は「エネルギーの自給自足」という観点から、エネルギーについて考えていきます。

日本のエネルギー自給率は11.8% OECD加盟国35カ国中34位

主要国の一次エネルギー自給率比較(2018年)

出典:経済産業省・資源エネルギー庁「2020—日本が抱えているエネルギー問題(前編)」 より参照

エネルギー自給率とは、国民生活や経済活動に必要な一次エネルギーのうち、自国内で産出して確保できる比率のことです。

資源エネルギー庁の調査によると、2018年の日本のエネルギー自給率はわずか11.8%。OECD(経済協力開発機構)35カ国の中で34位と、世界各国と比較すると、エネルギー自給率がとても低い国であることがわかります(※1)

日本のエネルギー自給率の推移

出典:経済産業省・資源エネルギー庁「2020—日本が抱えているエネルギー問題(前編)

日本のエネルギー自給率は2010年には20.3%でしたが、2011年に起きた東日本大震災以降、国内の多くの原子力発電所が停まってしまったことなどが要因で、2014年には6.4%まで低下してしまいました(※1)。

その後、少しずつ回復傾向にありますが、なぜ日本のエネルギー自給率は他国と比べて低いのでしょうか?

大きな原因のひとつに、国内にエネルギー資源が乏しいことが挙げられます。日本には、石油・石炭・液化天然ガス(LNG)といったエネルギー源となる化石燃料がほとんどありません。そのため海外からの輸入に大きく依存せざるを得ないのです。

では、海外にエネルギーを依存していると、どのようなデメリットがあるのでしょうか?たとえば国際情勢などに影響を受け、エネルギーを安定的に確保することができなくなる可能性があります。

もしも輸入先がひとつだった場合、その国で紛争などが起きて輸入が不安定になると、日本は十分なエネルギー源を確保できなくなります。そうしたリスクを避けるために、エネルギー源の輸入先をなるべく分散することが必要だとされています。

日本は、液化天然ガス(LNG)や石炭は、そのほとんどをアジアやオセアニア各国から輸入、またガソリンやさまざまなプラスチック製品の原料となる石油(原油)は、約90%を政情が不安定な中東に依存しているのが現状です(※2)。

※1)経済産業省・資源エネルギー庁「2020—日本が抱えているエネルギー問題(前編)
※2)一般財団法人 日本原子力文化財団「エネ百学

どう変わった?日本の一次エネルギー供給構成の変化

ここからは、年代ごとに一次エネルギー供給の移り変わりを見ていきましょう。一次エネルギー供給とは、石油、天然ガス、石炭、原子力、太陽光、風力など、元々のエネルギーの状態から加工されずに供給されるエネルギーのことをいいます。

日本の一次エネルギー供給構成の推移

出典:経済産業省・資源エネルギー庁「2020—日本が抱えているエネルギー問題(前編)

第二次世界大戦後、日本は経済復興を遂げ、1950~1970年代の高度成長期を経て、世界有数の経済大国へと発展していきました。特に高度成長期には経済活動が活発になるのに比例して、エネルギー需要が増加。当時は、石油が約8割近くを占めていました。

しかし、1970年代に起こった石油ショックをきっかけに、化石燃料への依存度を下げ、エネルギー源を分散させる動きが盛んになりました。その結果、2010年には石油は約4割にまで減りました。

そして2011年の東日本大震災のあと、国内の原子力発電所の一部が停止。ふたたび化石燃料への依存度が高まることとなります。しかし、エネルギーの多様化が進んでおり、石油の占める割合はあまり変わっていません。

最終エネルギー消費の移り変わり。電力需要は年々増加傾向に

続いて最終エネルギー消費の移り変わりを見ていきましょう。最終エネルギー消費とは、産業部門、民生部門、運輸部門の各部門で実際に消費されたエネルギー量のことです。一次エネルギーから加工・転換する際にロスが生まれるため、最終エネルギー消費は一次エネルギー供給の約70%になります。

家庭の用途別エネルギー消費の変化

出典:経済産業省・資源エネルギー庁「わたしたちのくらしとエネルギー

1973年度には原油換算で2億8,645万klだった最終エネルギー消費量は、44年で約1.2倍に増加。2017年度には原油換算で3億4,525万klとなっています。

割合をみると、農林水産業と製造業、鉱業、建設業などの第一次産業と第二次産業が含まれる産業部門は、65.5%(1973年度)→46.2%(2017年度)と減っています。これは、二度の石油ショックを経験し、製造業をはじめとする産業部門で省エネルギー対策が進んだことが理由に挙げられます。

一方で、家庭部門(自家用車を除く)と、事務所やホテル、百貨店などの業務部門(第三次産業、運輸関係を除く)からなる民生部門と、自家用車やバス、鉄道などの旅客部門と陸運、海運、航空貨物などの貨物部門からなる運輸部門は、それぞれ割合が増えています。

これには生活様式の多様化や、電気製品の保有率の上昇、自家用車の普及などが関係しています。なかでも電力需要は年々大きくなっています。

世界のエネルギー動向による影響を受けにくくするためには?

私たちが日々の暮らしのなかで電気やガスなどとして使っているエネルギーは、石油や石炭、天然ガス、ウランなどのエネルギー資源からできています。エネルギー資源は無限ではありません。限りある資源をいかに有効に使っていくかを考えることは、世界共通の課題です。

またエネルギー資源を輸入に頼っている日本は、世界のエネルギー動向の影響を受けやすくなっています。安定供給できるように、エネルギー資源の備蓄などをおこなっていますが、ほかにも輸入相手国の多様化や国内外での自主資源開発、主要資源国との関係の強化などさまざまな努力をしています。

再生可能エネルギーが日本のエネルギー自給率を上げる!

そのような環境のなかで、注目を集めているのが再生可能エネルギーです。太陽光や風力、地熱など、自然界に存在し続ける再生可能なエネルギーを活用することでエネルギーの自給率を高めることができ、海外への依存度を下げることにつながります。

再生可能エネルギーは、二酸化炭素を排出しない点においても環境にやさしいことから、日本だけでなく世界各国でも取り入れる動きが広がっています。

再生可能エネルギーは、季節や天候といった自然界の影響を受けやすいという課題がありますが、近年では技術の進歩が進み、再生可能エネルギーの実用性は着々と高まり始めています。世界的な環境問題への配慮などを考えると、再生可能エネルギーのニーズはこれからますます高まっていくことが予想され、日本のエネルギー自給率も少しずつ改善されることが期待されています。

⇨再生可能エネルギーには、どんなものがあるの?親子で学ぶ、エネルギーに関する解説はこちら

また、政府は2050年までに温室効果ガスの排出量を“実質ゼロ”にする脱炭素社会の実現をめざすことを発表しました。温室効果ガスの約75%は二酸化炭素です。二酸化炭素を出さない再生可能エネルギーへの積極的な転換は、この施策の重要な柱となっているのです。

⇨脱炭素社会を実現する「カーボンニュートラル」に関する解説はこちら

限りあるエネルギー資源を大切に使うことは、未来の地球環境を守ることに

国内にエネルギー資源が少ないことから、日本のエネルギー自給率は世界でみてもとても低くなっています。再生可能エネルギーが注目を集めていますが、私たちの暮らしに密接に関係する電気の発電電力量をみると、再生可能エネルギーの割合は23%(※3)。まだまだそのほとんどを限りある資源である化石燃料に頼っているのが現状です。

化石燃料は燃焼時に二酸化炭素を排出します。私たちが、エネルギーを大切に使うことが二酸化炭素の排出量を減らし、未来の地球の環境を守ることにもつながります。たとえば、電気の無駄づかいを減らす省エネや、石油からできているレジ袋などをなるべく使用せずマイバックを使用することなど、それぞれのご家庭でできることにはどんなことがあるのか、ご家族で話し合ってみるのもいいかもしれません。

⇨エネルギー資源を大切に使う、環境にやさしい取り組みについてもっと知りたい方はこちらへ!

ヒナタオエナジーでは再生可能エネルギー導入への取り組みに力を入れています。「ヒナタオソーラー」による太陽光発電サービスもそのひとつ。再生可能エネルギーを今までと変わらない電力料金で使用することができるサービスをご用意しています(※)。この機会にぜひチェックしてみてください。

※20kVAの場合の東京電力エナジーパートナー従量電灯Cとヒナタオエナジーのヒナタオソーラー(太陽光パネル15kW程度を設置、年間5,460kWhを利用)およびヒナタオエナジーのヒナタオソーラープラン(おすまいでんき2、年間電気使用量10,140kWh・20kVA)で比較しております。

※3)自然エネルギー財団「自然エネルギーの比率が2020年1-6月で23%に上昇、2030年度の目標に到達

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