最近耳にするSDGsって?SDGs7つ目の目標「エネルギーをみんなに、そしてクリーンに」とは?

2020/11/04

気候変動による地球温暖化や度重なる自然災害、動植物の生態系の破壊など、私たちが暮らす地球のさまざまな環境変化は、国際社会で大きな問題になっています。

こうした環境問題に対し、現在はあらゆる分野で盛んに取り組みがおこなわれるようになりました。なかでも人々の暮らしや経済活動を支えるエネルギー消費がもたらす問題については、世界各国が国をあげて協力し合い、解決に向けた行動が必要とされています。

そんななか、より良い未来を実現するため、世界が目指す指標として国連サミットで採択された「SDGs」。聞いたことがある方も多いのではないでしょうか。SDGsでは、17の目標が設定され、そのなかにはエネルギーに関する目標も取り上げられています。

このSDGsに掲げられたエネルギーの目標とはどのようなものなのでしょうか?そもそもSDGsとは何か?この記事では、私たちの行動が未来を変える、SDGsとエネルギーについて解説します。

SDGs「持続可能な開発目標」とは?

SDGsとは、2015年9月に国連サミットで採択された、持続可能な開発目標「Sustainable Development Goals」のこと。それぞれの頭文字をとり、略してSDGs(エス・ディ・ジーズ)と言われています。SDGsは地球上の「誰一人取り残さない」ことをスローガンに、2030年までに達成を目指す国際目標として宣言されました。

人権、豊かさ、平和など人間社会を取り巻く課題から環境保全の対策まで、17のゴールと各項目に関する詳細な169のターゲットで構成されています。

SDGsに掲げられた17の目標

SDGsの17の目標は、人権に関する課題解決からはじまり(1〜5)、経済や産業の取り組み(6〜12)、続いて環境課題について言及しています(13〜17)。

目標1「貧困をなくそう」
目標2「飢餓をゼロに」
目標3「すべての人に健康と福祉を」
目標4「質の高い教育をみんなに」
目標5「ジェンダー平等を実現しよう」
目標6「安全な水とトイレを世界中に」
目標7「エネルギーをみんなに そしてクリーンに」
目標8「働きがいも経済成長も」
目標9「産業と技術革新の基盤をつくろう」
目標10「人や国の不平等をなくそう」
目標11「住み続けられるまちづくりを」
目標12「つくる責任 つかう責任」
目標13「気候変動に具体的な対策を」
目標14「海の豊かさを守ろう」
目標15「陸の豊かさも守ろう」
目標16「平和と公正をすべての人に」
目標17「パートナーシップで目標を達成しよう」

民間企業を巻き込むSDGsは大きなマーケットに

これまでにも持続可能な社会についての国際会議は幾度もおこなわれてきましたが、SDGsでは、世界の課題に対する取り組みを国だけでなく、民間企業にも求めたことが大きなポイントです。

そのため、大規模なグローバル企業はもちろん、中小規模の企業もSDGsへの取り組みが求められ、社会全体で問題解決のための意識が少しずつ高まってきました。

2030年までに目標を達成するために、さまざまな分野の企業によるイノベーションが期待され、その市場規模は12兆ドルにもなると言われています(※1)。

※1)SDGs総研「数字で見るSDGs

SDGs目標7「エネルギーをみんなに そしてクリーンに」に込められた願い

SDGsの7つ目の目標には、「エネルギーをみんなに そしてクリーンに」という目標が掲げられています。この言葉が伝えたいことは何でしょうか。具体的なターゲットを確認してみましょう。

SDGs目標7「エネルギーをみんなに、そしてクリーンに」のターゲット

7.1)2030年までに、安価かつ信頼できる現代的エネルギーサービスへの普遍的アクセスを確保する。
7.2)2030年までに、世界のエネルギーミックスにおける再生可能エネルギーの割合を大幅に拡大させる。
7.3)2030年までに、世界全体のエネルギー効率の改善率を倍増させる。
7.a)2030年までに、再生可能エネルギー、エネルギー効率、および先進的かつ環境負荷の低い化石燃料技術などのクリーンエネルギーの研究および技術へのアクセスを促進するための国際協力を強化し、エネルギー関連インフラとクリーンエネルギー技術への投資を促進する。
7.b)2030年までに、各々の支援プログラムに沿って開発途上国、特に後発開発途上国および小島嶼開発途上国、内陸開発途上国のすべての人々に現代的で持続可能なエネルギーサービスを供給できるよう、インフラ拡大と技術向上を行う。

世界には今でも電気を使わずに生活をしている人々が、約8.4億人いると言われています(※2)。電気がないので、灯りを得たり暖を取ったりするのは昔ながらの方法。薪や炭を燃やして料理をしたり、暖房にしたりしています。

SDGsの目標7では、エネルギーを安価に多くの人が手にすることができること、そして環境負荷の低いクリーンエネルギーを普及させることを目指しています。そのためには、各国の政府による法や制度面での整備、そして関連する企業の技術面で進歩が必要になってくるのです。

※2)外務省「2019年版開発協力白書 日本の国際協力

世界共通のエネルギー問題を解決するには?

18世紀の産業革命以降、人口増加や経済発展に応じて、世界のエネルギー消費量は増加の一途をたどっています。国際エネルギー機関(IEA)の調べでは、2040年頃になると世界のエネルギー消費量は2014年のおよそ1.3倍になると予測(※3)。では、このままエネルギー消費が増えると、どのようなことが起こるのでしょうか。

2016年時点で、世界のエネルギー消費の約75%を占めているのが石油、石炭、天然ガスなどの化石燃料と呼ばれる限りある資源です(※4)。石油と天然ガスは約50年、石炭はあと130年前後で枯渇してしまうことが懸念されています(※5)。

さらに、化石燃料の使用で問題視されているのが地球温暖化です。化石燃料の使用には、二酸化炭素の排出が避けられません。温室効果ガスとなる二酸化炭素は、地球温暖化の大きな原因になっているため、エネルギー消費の増加に対して世界が協力して化石エネルギーの使用を削減していくことが急務となっています。

※3)IEA(国際エネルギー機関)「WORLD ENERGY OUTLOOK 2016
※4)ISEP(環境エネルギー政策研究所)「自然エネルギー白書2017
※5)日本原子力文化財団「原子力・エネルギー図面集2019

クリーンエネルギーがカギを握る!

このような世界が直面しているエネルギーの課題解決に向けて、クリーンエネルギーにさらなる注目が高まってきました。

クリーンエネルギーとは、温室効果ガスを排出しない、もしくは二酸化炭素の排出量が極めて少ない低炭素のエネルギーを指します。主なクリーンエネルギーには下記の5つが挙げられます。

太陽光、風、水など尽きることのない自然の力を利用するクリーンエネルギーは、「再生可能エネルギー」とも呼ばれています。自然の循環のなかでエネルギーをつくるので、環境負荷が抑えられることが大きな特徴です。再生可能エネルギーを推進していくことは、SDGsの目標13「気候変動に具体的な対策を」をはじめ、さまざまな環境問題の解決にもつながるのです。

⇨再生可能エネルギーに関する詳細はこちら

日本政府は、経済産業省の資源エネルギー庁が事業支援のホームページ「再エネコンシェルジュ.jp」を立ち上げるなど、再生可能エネルギーの事業支援をおこなっています。再生可能エネルギーの導入を検討している事業者や、自治体をサポートする目的で立ち上げられ、国や自治体の支援施策の検索ツールや相談窓口が設けられるなど、官民一体となってSDGsに取り組む体制が構築されています。

このような政策をおこなっている日本ですが、依然としてエネルギーの8割以上を化石燃料に頼っています。先進国の中でも自然エネルギーの導入が低い水準なので、今後は課題解決に向けたより積極的な動きが求められています(※6)。

※6)経済産業省・資源エネルギー庁「なっとく!再生可能エネルギー

エネルギーの未来のために私たちにできることはなんだろう?

世界のエネルギー消費が増えるなか、電気を使えない人もたくさん存在しています。多くの人が電気を使えるようになる世界を目指しながらも、これ以上、地球環境を壊すことは避けなければなりません。

SDGsの目標を達成するためには、国や企業の努力だけでなく、家族やひとり一人の行動でもできることがあります。たとえば、私たちの暮らしに欠かせないエネルギーについて考えたり、エシカル消費など買い物を見直したりすることで、SDGsに貢献することができます。

⇨エシカル消費とは?詳細はこちら

日常的に節電を意識して、エネルギーの無駄遣いをやめることも、地球の未来を守るために私たちができる工夫のひとつになるのです。みなさんのご家族でエネルギーのあり方について考えてみませんか。

なお、今回でご紹介した「クリーンエネルギー」のひとつである太陽光発電をご自宅やマンションに設置して、環境にやさしいエネルギーをご家庭で利用できるようにするサービスも増えてきています。「ヒナタオソーラー」もそのひとつ。この機会にぜひチェックしてみてくださいね。

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