最近よく目にするエシカルって?あなたの買い物が未来を変える!初心者でもわかるエシカル消費のすすめ

2020/09/25

このところ、「エシカル」という言葉をあちこちで目にするようになってきました。社会貢献のことのような、環境問題に関連する事柄のような……。なんとなくイメージはできるけれど、いまひとつはっきりとわからないという方は多いのでは?

日常の少しの工夫が未来を変えると言われている「エシカル消費」。ここでは私たちの暮らしにエシカル消費はどのようにかかわっているのか、そもそもエシカル消費とは何か、事例を交えながらわかりやすく紹介します。

エシカルとは?

日本ではまだあまり認知されていない「エシカル」とは、どのような意味を持つのでしょうか?まずは、エシカルの意味について知っておきましょう。

エシカルの意味

エシカル(ethical)とは、「倫理的な」という意味を持つ言葉です。「倫理的」という響きにむずかしさを感じてしまうかもしれませんが、世間一般で正しいとされる普遍的な考え方や、社会的な規範のことをさします。

たとえば、自転車に乗っている高齢者が近くで転んでしまったのを見かけたらどうしますか?近寄って助けたり、声をかけたりする人もいれば、知らないふりをする人もいるでしょう。しかし、知らないふりをしたことに後ろめたさを感じてしまう場合があります。

なぜならば、私たちは人を助けることが善いことであり、正しいことだという共通の認識を持っているからです。このように、社会においてなんらかの行動をするときの判断基準となるのが「倫理」というものです。

この倫理を土台にしたエシカル消費とは、「人や社会、地球環境について考慮し、消費行動を通して地球上のさまざまな課題の解決に取り組むこと」が基本的な考え方だといえます。

なぜエシカル消費が必要なの?

私たちはモノを買い、モノを使い、食事をして、毎日なにかを消費しながら暮らしています。これは誰もが避けられない、生活に必要な行動です。

消費経済の拡大と効率化を求めた人類は、18世紀中頃より始まった産業革命で機械化生産を推し進め、戦後のグローバル化と技術革新が世界の流通を加速させました。

さまざまな商品やサービスが世界中を飛び交い、地球の裏側にある商品をいつでも購入できるほどに便利になった代わりに、消費者からは製品生産の背景が見えなくなり、便利な消費行動だけが一人歩きするようになってしまいました。

そして2013年には、欧州の大手アパレル会社が生産を委託していたバングラデシュの縫製工場が倒壊し、たくさんの犠牲者が出る大惨事が発生。このことは、メーカーが下請け労働者の安全を軽視して人権を顧みない結果だと、大きな批判が巻き起こりました。

この事故をとおして、多くの人が大量生産、大量廃棄の裏にある環境破壊や労働格差に気づきはじめ、未来を考えるエシカルな消費行動が求められるきっかけにもなったと言われています。

エシカル消費の5大原則

日本でも、このエシカル消費が推奨されています。消費者庁は、エシカル消費には5つの原則があるとしています(※1)。

・環境への配慮
・社会への配慮
・人への配慮
・地域への配慮
・生物多様性への配慮

私たちが社会や環境、人権に配慮した商品やサービスを選ぶエシカル消費を行うようになれば、生産から消費者に届くまでに関わるすべての人の暮らしや環境を、より良いものに変えられる可能性を持っています。

エシカル消費が一般的になれば、環境破壊を助長するような製品や、不当で身勝手な生産方法で生まれる製品は淘汰され、エシカルで持続性のあるものだけが必要とされるようになるでしょう。いつ、どこで、誰が、どうやってつくったモノなのかを知ることが、社会問題の解決につながるのです。

これが、エシカル消費がめざす未来です。

※1)出典:消費者庁「エシカル消費ってなぁに?

私たちが日常的にできるエシカル消費とは?

エシカル消費の基本が理解できたら、次は実践です。ここからは消費者庁によるエシカル消費の5大原則をもとに、日常で私たちができるエシカル消費について考えていきましょう。

環境への配慮・・・エコ商品を選ぶ。

リサイクル素材を使用するなど、自然に配慮した製品には、資源保護などの認証マークが付いています。そのような商品を選び、日常からエコを取り入れてみましょう。

社会への配慮・・・フェアトレード商品を選ぶ。

海外から発祥したエシカルの考え方に通じる「フェアトレード」は、以前から日本でも考えられてきました。「フェアトレード」とは、先進国や発展途上国の間で、公正な貿易をうながす考え方です。途上国の労働環境に配慮し、労働者の生活改善ができるような取引をめざす商品です。

人への配慮・・・「作り手」を意識して商品を選ぶ。

作り手に意識を向けることも重要です。たとえば、障がいのある方がつくったモノを買う、障がい者支援をしている企業の製品を選ぶことなども、エシカル消費の一部です。また、世界では本来労働が禁止されている「児童」によってつくられたモノも流通しています。手に取った製品は、誰がつくったのかを知ることができる商品か、今一度、確認してみてください。

地域への配慮・・・地元の生産品を買う。

自分の暮らす地域の生産品を消費する地産地消は、地域の経済と生産者を保護する地域活性化になり、輸送エネルギーの削減にもつながります。また、被災地の復興支援として特定の地域の生産品を購入することもエシカル消費に繋がります。

生物多様性への配慮・・・森林保護や海洋保全につながる認証ラベルのある商品を選ぶ。

「大量生産・大量消費」は、山や海の自然環境や生物の生態系に大きな影響を与えてきました。そこで、適切に管理された森林資源を使用した商品に付される「FSC®︎森林認証」や、海洋の自然環境や水産資源を守って獲られた水産物につく「MSC認証」の商品を選ぶことで、森林や生物多様性の消失を防ぐことにつなげていくことができます。

このようにエシカル消費では、いつ、どこで、誰が、どのようにつくったモノであるかを意識することが重要です。近年では、誰もが知る大手企業も積極的にエシカル消費に基づく取り組みを始めています。

たとえば適切な労働環境を実現するために世界各所の生産委託先である縫製工場のリストを公開している衣料品メーカーや、環境負荷の少ないプラスチック製包装容器を積極的に採用している化粧品メーカー、食品ロスを減らすために消費期限切れ間近の食品などの購入金額の5%を子どもや子育て支援の団体に寄付する大手コンビニチェーンの取り組みなどがあります。

こうしたさまざまな企業の取り組みを知って賛同し、そのサービスを利用したりモノを買ったりすることが、社会問題の解決につながる「エシカル消費」になるのです。

エシカル消費から未来を考えるSDGsへ

エシカル消費に興味がわいてきたら、2015年に国連が採択した、2030年までに世界で実現すべき持続可能な開発目標「SDGs(エスディージーズ)」についても知っておくとよいでしょう。

持続可能でより良い未来を目指すために設定されたSDGsの「17の目標」のなかには、エシカル消費を実践することで果たせるものがあります。

目標1「貧困をなくそう」
目標10「つくる責任、つかう責任」
目標12「人や国の不平等をなくそう」
目標13「気候変動に具体的な対策を」
目標14「海の豊かさを守ろう」
目標15「陸の豊かさも守ろう」

大量消費・使い捨ての時代から、これからは環境や社会、人のことを考えてモノを選択する時代へと、世の中の価値観は変わりつつあります。

たとえば、2020年7月1日から日本全国で始まったレジ袋有料化にともない、不要なレジ袋を受け取らないことも、環境負荷を減らすエシカル消費につながる行動のひとつです。

⇒レジ袋有料化に関する詳細はこちら

エシカル消費がきっかけとなり、持続可能な未来について一人一人が考えられるようになれば、私たちの生活からも未来をより良いものに変えていくことができます。国や自治体の施策だけでなく、個々の行動が未来を変える大きな力となるのです。

エシカル消費、今日からはじめてみませんか。

ほかにも、環境にやさしい取り組みはたくさんがあります。興味のある方は、ぜひこちらもご覧ください!

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